国立大学協会が、2025 年入試に関わる国立大の基本方針を発表しました。
2025 年入試は新課程入試初年度であるのと同時に、国が進めてきた入試改革の第2弾が実施される予定になっています。
各国立大はこれに基づき、2022年度中には2025年入試の予告を公表します。
さて、今回の方針の主な重要ポイントは、以下の3つとなります。
1)すべての国立大は⼀般選抜の共通テストで「情報」を課す。
新教科「情報」は国立大では必須となり、国立大の共通テストは原則、現在の「5 教科 7 科目」から「6 教科 8 科目」とする方針が出されました。
2)⼀般選抜ではすべての受験生に「高度な記述式」を課す。
「高度な記述式」とは、一例として「複数の素材を編集・操作し、自らの考えを立論し、さらにその過程を表現する能力を評価できる問題」のようなものを指します。
つまり、グラフ・表・文章など、複数の素材を読み取る形式の問題、また、自らの考えを論理的に説明していく問題が課されます。
3)総合的な英語力を評価(⇒ 現実的には外検利用か)。
「国立大学においては、各大学のアドミッション・ポリシーに基づき、様々な方法により総合的な英語力の評価を行う」としています。
ここでいう「総合的な英語力」とは英語4技能5領域のことです。
また、「様々な方法」とあるので、必ずしも外部検定(外検)でなくてもよいとしています。
しかし、各大学が独自に4技能を測定することは困難なので、現実的には外検利用が中心になるものと思われます。
国立大では、現在の私立大と同様、特定の入試枠を設けて(あるいは外検非利用者と混在する得点換算で)外検利用が拡大していくものと思われます。
新課程入試は、ただでさえ共通テスト科目の履修単位数がアップします(地理・公民の増単、数Cの追加、情報の追加)。これに加えて「高度な記述式」、外検、主体性の評価となると、国立大志願者の負担は非常に大きくなることが懸念されます。
上記方針で大学入試改革は2025年1月より実施されるため、3年後の現中3生はこの改革入試を受けることとなります。そう考えると、とても近い将来に起こることです。
こうしたさまざまな変化に翻弄されないようにするには、上記の大きな柱の一つ、「総合的な英語力」に関しては、少なくとも早いうちから身に付けておきたいですね。
また、英語学習を通して得られる「ことば」の力は、論理性や表現力も同時に高めていきます。
お子さまにとって、英語はこれまで以上に、将来の大きな武器となることは間違いありません。